発達障害の症状や治療の基礎知識│知る知る学ぶ

大人にも見られます

悩む男性

学校では気づかない

発達障害について認知され始めたのは最近のことであり、それ以前の認知が進んでいない時期に発達障害だった人が、社会に出て数年経ってからようやく発達障害だということが分かるというケースが多いのも事実です。こうした人たちは社会に上手く馴染めず、周囲の人間関係から孤立してしまったり、精神的に負担をかけてしまい離職を余儀なくされるという人も多くいます。学校では気づかれず、社会に出てから発達障害にようやく気づくその原因として、発達障害はある一定の能力に非常に優れている場合があるからということが挙げられます。数学だけは学年トップ、並外れた細やかな作業を行うことが出来るが、ある一定の教科だけは非常に苦手に感じるといったことが、周囲から単に「好き嫌いがあるのだ」とか「苦手なものがあるだけだ」といったように間違って認知されてしまうのです。また、周囲のサポートがあったからということも考えられます。友人や教師、保護者などに人付き合いが苦手な子、個性の強い子、という形で認められていたことが、社会に出て様々な人と関わりを持ち、自ら考えて行動するということが求められ、それらに上手く適応出来ず、おかしいと思った後で発達障害が発覚するということもあります。

理解されない現状

発達障害は近年ようやく認知されてきた障害ですが、実際には発達障害なんて努力が足りないだけ、親の躾がなっていないからといった偏った考え方が蔓延しています。あくまでも発達障害は先天的な脳障害であって、本人の努力が足りない、躾がなっていないといった問題とは全く違います。こうした理解が進まない現状に苦しみ、生きていくのが辛いといった気持ちを常に抱えながら生きている人が多くいることを忘れてはいけません。発達障害を持つ多くの人が「普通の人」になろうと努力します。それでも上手く人と関わることが出来ないと、今度は鬱病などの精神疾患を患う危険性があります。自身や周囲の人が一つでもおかしいな、と思うことがあれば専門医の診断を受けてみることが、精神を危険から守ることに繋がります。

発達障害と職業

発達障害の人にはいくつかの特徴があると言われています。この特徴を知ることによって、より得意な分野を活かせる職業に就くことが出来る可能性がグッと広がります。興味のあることをとことん突き詰めることが出来たり、ルールを守ったり、決まった作業を繰り返し行うことが出来るが、臨機応変が求められる作業は苦手という人は発達障害の人に多く見られます。また人の言葉を取り違えたりしやすいという特徴も発達障害の人ならではです。特に接客や営業など、人との微妙な距離感や表情を読み取ることを必要とされる職業は、発達障害の人にとって苦痛になる場合がありますので、まず仕事を選ぶ場合はこうした点にも注意すると良いでしょう。出来るだけ早い段階でこの発達障害に気づき、得意分野を伸ばすことの出来る環境に身を置くことで、「普通であることに追いつくことがやっと」という生活から脱することが出来ます。最近、発達障害である人がより良い環境で仕事が出来るよう就労支援を行っている団体や企業も増えています。これらを有効活用し、自身もカウンセリングや投薬治療などを行い、症状をより改善させることが、発達障害の人がより前向きに生き生きと働くことが出来るきっかけになるかもしれません。